自然と生物の多様性〜人間はどう生きるべきか〜

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    バーチャルウォーター

    「目に見えない水」のことを「バーチャルウォーター」と呼んだのは、ロンドン大学のアンソニー・アラン名誉教授で、食べ物を輸入している国が、もし輸入した食べ物を自分の国でつくるとしたら、どのぐらいの水が必要になるのかを表す指標として、バーチャルウォーターという考え方を提唱したのです。例えばコーヒー1杯(90cc)とビール1杯(435cc)を比べると、目に見える水の量はあきらかにビールのほうが多いのですが、バーチャルウォーターで見ると、コーヒーのほうが水の量はたくさんになるのです。それは、小麦の栽培などビール1杯を生産するために必要な水の量が113なのに対して、コーヒーは木の栽培などにビールの約2倍、210もの水を必要とするからなのです。バーチャルウォーターは農業や畜産で使用されている水の量を含むので、このように意外な数字になり、世界の水は約7割が農業用水として使われているので、食料を生産するためにはいかにたくさんの水が必要になるか、コーヒーもビールも、大切な水をたくさん使って作られた嗜好品ということが分かりますね。バーチャルウォーターを通じて、私たちの食卓は世界の水事情とつながっていて、コーヒー1杯を飲むにしても、原産国からコーヒー豆と一緒に210もの大切な水をもらっているのです。私たちが何気なく食べたり飲んだりしている食料ひとつひとつに、どれほど貴重な資源が使われているかを知るのも大事なことですね。

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